bS41  柳谷(高場山)〜与佐兵衛  



久し振りの独り歩き、林道突き詰め滝を目指す。

天から降るよな飛沫を受けて火照った身体をしばし休める。

滝から上は深山幽谷、森の精を感じる谷から町境界で△柳谷。

霞む展望仕方無きも、あちこち林道大きな傷に心痛めて下山始める。

「左 あわ可」の道標に再会果たして「与佐兵衛」着。

ハエ蚊に悩むもおにぎり食べてドンドン下りで車に戻る。




R=67(232m)〜僧屋敷の滝〜谷突き詰め〜権現古道〜町境界〜

町境界西進〜柳谷/高場山(797.6m四等)〜尾根南下〜権現古道〜

尾根南下〜与佐兵衛(613.7m四等)〜尾根南下



◎所在地 : 夢前町山の内熊部地区東山塊   コース距離 約6.7km

◎地形図 : 2万5千図   『寺前(てらまえ)』

◎山行日 : 2008. 7. 7 (月)  晴れ     柳谷@06.3.20

◎山行者 : 単独      Age=61

◎コースの見所 : @僧屋敷の滝(落差45m?)  A渓谷・清流

             B柳谷/高場山360度展望は絶景  C与佐兵衛先の栂と樅群生

◎走行距離 : 往路54.7km  往復 111.9km    妙見宮(52.8km) 林道入口(54.7km)

◎有料道路 : 播但道福崎往復 800円



自宅発(6:40)〜明姫R〜播但道福崎JC〜R=23〜前之庄交右折〜R=67〜佐中地区〜

1・(7:50〜8:08)〜2・双子橋〜3・大関橋(8:34)〜4・林道終点(8:40)〜

5・滝(8:48〜9:04)〜6・(9:08)〜7・(9:30〜9:35)〜8・(9:40)〜

9・境界尾根(9:52〜10:02)〜10・(10:06)〜11・(10:12)〜12・(10:25)〜

13・柳谷(10:25〜10:45)〜14・(10:50)〜15・(11:00)〜16・(11:07)〜

17・(11:25 道標探し 11:31)〜18・(11:40)〜19・(11:48)〜20・(11:55)〜

21・与佐兵衛(12:04 おにぎり 12:30)〜22・(12:34)〜23・(12:41)〜24・(12:50)〜

25・(13:00)〜1.(13:15 水浴び〜13:42)〜約2.0km〜26・(13:50〜13:57)〜

往路〜自宅(15:48)



「禿の行者〜山の内〜(’08. 5. 9)」を歩き地形図に歩いたコース及び日付けを記入していてハッと気が付いた。地形図の半分、主たる尾根(主観)は全部歩き切りしかもその範囲内(山域)の三角点(三角印)は歩き切っているのではと思ったが「与佐兵衛」だけが残っていた。全く拘っていないが『ここまで登っていれば外す訳に行くまい』と、上る日を狙っていてやっとその日が来た。

この度は やまあそ が04.4.17に歩いている「僧屋敷の滝〜禿の行者」を参考に計画を立てて発った。佐中地区からの「禿の行者」登山口を通過して間もなく「僧屋敷の滝」の道標が目に入り、その直ぐ先の橋が林道の入り口だったが、林道入口は鎖が張られ車は入れなくR=67の膨らみに車を置かせてもらった(そこには祠が在り石仏が祀って在った)。 1・(7:50) 発(8:08) 

 (1)R=67から一直線に延びる林道
立ち入り禁止のプレート(正面)には「入山御用の方は、藤定店に鍵があります」と記されている 

林道へ入る橋の上から谷川を覗くとハエが沢山泳いでいた。左右スギ林に光芒がが射し込みきれいだった。林道が初めてカーブする所右手に水道貯水槽があった。横ばい路面に重機のキャタピラ痕?が何処までも付いていた。砂防ダム横 (8:13) 道左に「山の神」の小さな祠前 (8:21) 2.双子橋(?)一本目の橋)この辺りになると自然林の植生になる。道の上を新緑の葉が覆い緑のトンネル状態。聞こえる音は、水音と小鳥の囀りと歩く足音。一人歩きをしてると「人間も自然の中に生かされている一固有種?」のように思う。

橋から間もなく枯れ谷となったが水は直ぐに復帰した。 3・大関橋(8:34) 何故双子橋なのか・・・大関橋なのか・・・。鋭いV字で谷が開け奥に鉄塔が見えたが「△柳谷」の鉄塔か・・・。間もなく谷筋が広く開け林道終点になった。 4・林道終点(8:40) 重機はここまで来て造成地があった。2t程度の冷凍コンテナが一個置いてあった。谷はY字に分かれ『さて、ここからどっちの谷へ・・・』右は狭く険しそうで歩くには左がよさそうだった。うろついていると「僧屋敷の滝へ約10分」の行政の道標が有った。

   
(3)大関橋(8:34)       山の神の祠(8:21)    僧屋敷の滝の道標(8:40)


造成地から僧屋敷の滝が在る谷筋(8:41)写真では分からないが直ぐに砂防ダムが在る。

その谷は一見『これ歩けるのか・・・』と思うくらい木々が覆い繁っていた。入り掛けると砂防ダムが在り急斜面の左山肌を通過する。後は難なく歩けた。スギ林の中に炭焼き窯跡や建物跡かと思う平地が点々と続く。緩い傾斜で上って行くと水音が大きくなって滝に着いた。予想以上の落差と規模の滝だった。 5・滝(8:48)〜9:04)

亀ヶ壺の滝との比較では @落差はでやや勝る(30m位と思う)。 A瀑布は滝壺まで一直線 B瀑布周囲:東面岩壁は落差より高くオーバーハング(柱状節理に近い所もあり)広範囲で高度不明。西面は、落差同等岩壁で横幅は30m位。飛沫で岩石・岩盤は良く滑る。滝壺は浅く泳げないが水遊びは出来る。従って滝の頭へは左(西)からしか登れない。

地図では実線が滝の上方まで延びているが何時の日かまでは本当に道が在ったのか疑わしい・・・。左手前30m位の辺りに登攀コースを見つけマーキングしながら登ったが要注意。登っていると本格的な道が在った。何処から上がって来てるのか引き返して見ると激斜面で直ぐに不明となって引き返した。今に思えばもう少し真剣に道を探せば良かったと後悔する。

  
滝までの道?(8:45)地点   僧屋敷の滝(8:50)上部のやや黒い所がくぼんでいる

  
滝壺             崖を登るとこんな道が在った(9:01)

滝の頭から見下ろす(9:04)

滝の頭に着くまでに谷側の崖に立派な石垣が積まれ道幅(約1m)を確保していた。道から10m位外れて滝の頭に立つ。何時ものように滝壺を覗き込むと、亀ヶ壺と違って途中に段差が無いのでスリルがあった。 発(9:04) あれほどハッキリした道も崩落などして直ぐに不明瞭になったが間もなく道は復帰した。しばらくすると左(西)に谷筋を見る。左右共に杉林の谷を上って行く。やがて大きなY字谷筋に着く。 6・(9:08) カワガラスが左の谷へ飛び去った。方向を確認し左の谷へ入る。

直ぐに倒木が出て乗り越えて進む。左植林帯は珍しく間伐作業が入っていて日差しが射しこみ明るかった。水量は少ないが流れていた。谷は、地形図で読む地形より険しさを感じ始め間違っていないと思いつつも不安になる。それでも所々で現れる道と道の石垣が不安を拭い去るも、道が消えた所は何処を歩こうかと思う位の急斜面。左は崖も現れとうとう一度頭を冷やすことにし、谷川に下りて何度も頭に水を被り生気を取り戻した。 7・(9:30〜9:35)

  
(9:21)地点          (7)手前の道と石垣(9:29)

何故こんなにもしっかりした道が必要だったのか・・・。私は、焼いた炭を荷車で運び出す為でないかと想った(難所は背負う)。谷を突き詰めれば『いずれ やまあそ と歩いた権現古道に合流するはず』この事を願いながら上って行った。険しい谷筋から解放されて再びY字谷。 8・(9:40) 周り一面植林で、左の谷は緩いが遠周り、右は近いが急斜面で上る気がしない。なればと中央尾根を上る。植林帯にヒサカキが繁り少々歩き辛かったが待望の横道(権現古道)に出た。 (9:50) 

記憶通りの道が残っていた。横へ横へ歩いてこれまた記憶通りの境界尾根に乗った。 9・境界尾根(9:52) 風が吹き抜けて久し振りに自然の恵みを感じつつおやつを食べて発つ。 (10:02) 二段目の大きな段差。 10・(10:06) 急上りしてると右が低木雑木帯になる。 11・(10:12) 凸凹と進んで 12・(10:25) △柳谷からの大展望に期待が膨らむも現実は霞んでいると思いつつ下ると、北の池に下る明るい道(巡視路)に出る。後は鹿網を通過して上ると視界が開け例の如く大展望の柳谷の頭に立った。 13・柳谷(10:25)

 
(13)柳谷から野の展望。まるで洞ヶ岳(道の上方)への道の  (13)柳谷:南から(10:32)後△宮野
ようにも思えた作業道(10:31)


柳谷から(10:39)尖り与佐兵衛

’06年に初めて立った時には思わず歓声を上げ感動を受けた展望も今日は霞んでいたせいもあるが感動は無し。しかし、与佐兵衛さんは華麗に美しく見事に尖がっていた。東に何本も見える尾根は歩き切っているが同定はなかなか難しい。汗で全身ビッショリ、上半身裸になりジャージを絞り干した。北の幹線道からも柳谷の西へ新林道が下ってきていた。現在地でおおよそ半分の行程。朝早かったので時間も十分あったが暑い時期は早く下山して清流で水浴びを楽しみたい。 発(10:45) 

このピーク周りはサルトリイバラが群生していて、すんなり下れなかった。鹿網を潜ると踏み跡が在るかの様に予想外に歩き易く下れた。下っていると右(西)が広く伐採され、ジグザグ林道が付けられていた。ここにも傷が入っていた。西側全開する。 14・(10:50) 横ばいに入ると林道と平行に歩く所も有る。 尾根肩 15・(11:00) 尾根は柴ヤブになったが道の形跡が有り枝を払いながら緩下りした。苦手なポイントに着く。あれこれ考えるのは邪魔くさい、早速木に登って見ると、ぴったんこのポイントに居た。 16・(11:07)

 
(15)から振り返る(10:59)     (16)木に登って見る(11:07)左尖り与佐兵衛右下熊部地区

ポイントは良かったが尾根コースは急下りの激草柴ヤブ。尾根右(西)は杉の幼木帯なれど下草が伸びて楽には歩かせてくれない。少しでも楽な所を下ったが簡単ではなかった。そして見覚えがあるコルに下り切った。 17・(11:25) やまあそ と見た <左 あわ可> の道標が気になった(権現古道)。しんどかったが素通りするとおそらく後悔すると思い道標探しに入った。前回道票の所にはマーキングしていたが尾根には残っていなかった。

道らしき所を見つけそれを辿って下ったが確かでなく諦めかけること3回。それでも運よく見つかった(マーキングは無かった)。彫ってあった字も石と同化してそれを知るもので無ければ絶対に判らない状態になっていた。地面に寝ていたのを立てて尾根に戻った。 (11:31) 歩き始めたその先が峠になっていて(前回も確認していた) <左 あわ可> の所で右に上るとここに着く。ここから東の谷へ踏み跡が下りている。

 
左 今回の写真(11:28)   06.5.21bR79 の写真

視界塞がりヤブっぽいが難なく歩け、中頃まで右がヒノキ林で後は左右混成林で上り切る。 18・(11:40) 緩い上りも見る物、感じるものも無くただ歩くだけ。 19・(11:48) 現在地を確認しながら進んで 20・(11:55) 『さて、石標は有るかなー』と思いながら中上りで上り切る。しかし、石標は無かった。『あれっ まさか間違う訳は無い筈』石標は最高点と思う所から少し先に有った。 21・与佐兵衛(12:04) 展望なし。蚊とハエに悩まされながらおにぎりを食べた。

そして、余りにも暑いので初めての経験で、スパッツを外すと蛭が一匹だけ右足ズボンにくっついていた。(今日はこの一匹だけだったので今年は余り繁殖していないのかも知れない)。 発(12:30) 大木は無いが樅と栂の木の群生は見応えが在る(△柳谷から下山までで見所はここだけ)。快適に進んで 22・(12:34) ここでやや右(西)に方向が変わり下り掛けると右が開け、明神山や雪彦山系が前尾根の上に見えた。

 
(21)与佐兵衛:南から(12:07)       こんなキノコが数本生えていました(12:54)

右ヒノキ植林帯、左自然林を緩く下って行く。 23・(12:41) 今度は左(東)へ下る。地形に大きな変化が無く次第に現在地が曖昧になって行く。 24・(12:50) ここは尾根左下に建物跡のような地形を見る。その後は、しばらくアセビ藪のようになる。尾根もハッキリせずコンパスに頼って進む。本格的な下り方向を決めた。 25・(13:00) 低木雑木帯から植林帯の急下りが続く。下りは予想以上に長く、いったい何処を下っているのか、何処へ下り着くのか分からなくなってしまったが下れば林道に出ることが分かっていたので不安は無かった。

下方に平地が見えてきて間もなく林道に出ると、車まで100m位の所だった。 1.(13:15) 車に積んでいた冷たいサイダーを飲んで一息入れ、谷川に入って水浴びを楽しむ。その後熊部地区へ行って見た。懐かしの権現古道の足跡も確認すべく車から降りて少しの間散策し帰路に就いた。


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僧屋敷
禿の行者
山の内
12
14

柳谷
797.6m

13
16
15
11
10
17
18
@
25
24
20
19
21・与佐兵衛
   613.7m
22
23
大戸