633 虫食い〜三ノ丸〜氷ノ山 (約10km)
青線は7月26日のコース
殿下コース登山口を起点にし、先ずは南の境界歩き。
ササ藪分けての界歩き、予想通りアッチかコッチか地図とコンパス頼りに歩くも最難関はGPS。.
波賀町側の原生林ミズナラ、ブナの大木多し。
内一本のブナの根周り、熊が落とした枝が重なり幹を見れば熊の爪跡。
到達点にて一休み、往路返して三ノ丸はガスが吹き上げ視界ゼロ。
そんな中で昼済ませ、ガスにまかれた氷ノ山へ。進むほどにガスが飛んで頂上見える。
今年の7月26日以来の山歩きは、その26日の地図ポイントbP0地点から幹線林道までの境界(養父市・宍粟市)を歩き、それだけでは汗をかく前に終わってしまうのでその後に殿下コースで氷ノ山に上ることにした。とは言え、10番往復の距離は短いが難関が在る。それは、1126m地点までの地形に尾根が無い、それも一番苦手な下り勾配。「まっ強い味方が居るから」と思いながら当日になる。
自宅では快晴に近い天気が波賀町に入ると曇ってきた。『坂ノ谷コース登山口』までの道は整地されていると分かっていたが(馬さん情報)そこから先を心配しながら走っていると前方に砕石を積んだダンプが行く。「工事で通行止めか・・・」坂ノ谷コース入口でダンプを追い越した。道はぬかるんでいる所も在ったが整地が進み殿下コース登山口に着いた。1・殿下登山口(8:30〜8:45)
(1)殿下コース登山口(看板)北から コース案内板(8:35)
土曜日なので先客が居るかと思っていたが車はゼロもMTBを連れた人が居た。「私も昔はやっていました」尋ねると「大坂の堺から来て殿下コース〜氷ノ山頂上〜坂ノ谷へ下る(駐車)」との事だった。支度を済ませ『引原川源流・・・』の道標からササを分けて入り、微かな踏み跡をたどる。間もなく湿地に当たり、左へ回り込んでササを分けて進んだ。
(2)ササヤブから解放された(8:51) (2)先で見た20番の案内板(8:53)
古杉が出るとササから解放されて二本目の『引原川源流・・・』の道標を見て開けた所に出た。2・(8:51)ササから解放かに思えたが今度は、よりきついササヤブになった。南南東の尾根に乗らぬよう南寄りに下って方向確認すると方向は合っていたが何かしっくりこなくスマホ(北さん)のお世話になると境界から西に外れていた。川さんが「東に見える緩い界かも」と言っていた辺りが境界だった。3・界復帰(9:29)
横移動して界に乗るとササも無く歩き易くなった。左杉林と右原生林の植界が境界だった。太いブナやミズナラを見ながら下って行く。林立する太いブナの中の一本の下に差し掛かったところ、折れたブナの枝が積み重なっていた。半分冗談で「熊がブナの実を食べて落としたんや」と言いながら確かめると当にそれだった。一抱えに余る太いブナには熊の爪跡が有り、上を見ると熊棚が有った。4・熊棚(9:48)
木が喰い込んだ案内板(9:40) (4)熊が落としたブナの枝(9:45)
熊の爪跡 熊がかじって折ったブナの枝(径≒50mm)
棚の枝は枯れていたが落ちている枝と爪跡は昨日今日とも言えるほど新しく、熊は日を開けて二度来たとも考えられる。落下枝に付いている実は見事に中身を食べていた。左植林帯右原生林はササと共生している。間もなく下り勾配がおかしいと思い地図を見ていると、後続の北さんが「界から外れとるよー」地図5番から東の尾根を下っていた(引き返しが短距離で助かった)。5・コースアウト(10:00)
5番に戻ると馬さんが「28番が有る」見上げる高さに『殿下コース 28 神姫バス』の札が木に喰い込まれて掛っていた(ここまでに20番・25番を見て復路で26番を熊棚辺りで見た)。薄暗い植界を行き到達点に着いた(ここが30番)。6・到達点(10:07〜10:15)26日を思い出したりおやつを食べたりして引き返した。迷走した辺りはほぼ直進感覚でクリアーし2番を通過。
(6)到達点案内板(30番):南から(10:05)
スタート後、湿地地点で右を取っていれば迷走せずに済んだかも知れない。1・殿下登山口(11:08〜11:11:20)車は増えていなかった。おやつを食べて発つ。雨後と言う事でしっとり静まり返るコースをたどる。7・分岐(11:34)「この道も林道に繋がっているから帰りはこの道を歩こう」仙人門(11:40)門を成す木も随分大きくなって立派な門になっている。
(11:37)辺りの道 仙人門(11:40)
快適だった原生林帯から左右からササが迫る道になる。8・坂ノ谷分岐(11:56)ここまで予想以上に長く感じた。この辺りからガスがかかり始め、その濃さで展望は絶望的だった。分岐であれこれ言っていると朝出会ったMTBの男性が下ってきた。MTBのフレームは担ぎ仕様で無かったので押し上げでの登山はご苦労な事だ。若桜分岐(12:13)鳥取県が立てた道標には英語・韓国語でも記されていた。
(11:45)辺りの道 (8)三ノ丸分岐にて;.:大坂の人(12:55)
(12:13)辺りでガスの中を上る (9)三ノ丸:南から(12:45)
避難小屋では20代の男性が撮影目的と思う装備のカメラを携えていた。聞くと「ガスが晴れるのを待っている」との事だった。9・三ノ丸(12:17)櫓に上らずとも同じも一応上ってみる。最前の避難小屋も見えない濃さのガスに覆われる中、ここで昼にした。青年男子3人が居てぼそぼそ話。どうやらコースを探している様だったので何処を歩くのかと尋ねると「若桜へ下りたい」近くに分岐が有る事を知らせた。
次に現れた2人組は「『氷太くん』に下りたい」と言うから同じ事を伝えた。他数人の通過を見ながら弁当を食べる。ガスは途切れ気味になってきた。昼発(12:48)進むほどにガスが晴れて頂上辺りが時々見え始めた。湿地帯には木道が敷かれていて助かった(これが無ければ膝下どろどろだったと思う)。途中から眺める頂は余りにも遠く感じ「頂上まで行くか・・・」と弱気さえ出た。
三ノ丸を振り返る(12:55) 氷ノ山頂上が見えた(13:15)
残り時間を考え「14時まで上って(進んで)その時点で引き返すか考えよう」結果は全員頂上に立ててスッキリ。私達を待って居たかのようにガスが飛んで視界が開けた。10・氷ノ山(13:36〜13:55)先ずガスが途切れた若桜の舂米(つくよね)を見下ろすと黄金に光る稲穂に感動した。鉢伏方面もガスが途切れ、ふと空を見上げると真っ青な青空に真っ白な雲が浮かんでいた。
氷ノ山頂上(13:46)左から馬・中・川・北 鉢伏方面(13:49)
午前中から先ほどまで多くのハイカーがこの展望を待ち切れず下山したことだろう。若者にシャッターを押してもらい下山に開始となる(猿カメラ不調により以後馬さんのを借りる)。引き返し〜9・三ノ丸(14:50)避難小屋で見たカメラマンが景色を撮影していた。撮影の目的を聞くと「宍粟市市制10周年記念に使う動画を作っている」との事だった。
湿地帯の木道(14:16) 三ノ丸櫓の上から動画作成者(14:53)
三ノ丸櫓の上から若桜側の木造2階建て休憩舎 三ノ丸櫓の上から避難小屋
色んな話の中で何がきっかけだったのか川さんがその人に、おやつのキンツバを差し上げると「撮影を終えて早々下山できる予定で食べ物を持参せず来たがガスで長引いてしまい9時から何も食べていない」その後今度は「これも食べて」三笠饅頭をさしあげていた。「飲み物は有るのですか」「水が有ります」と言われたので差し上げなかったが・・・。
下山にかかると「皆さんが歩いている所も撮りたいのでご協力頂けませんか」少し逆戻りをして下山して行く所を撮ってもらったが果たして宍粟市のHPに載るかどうか・・・(その他の場面も撮られていた)。三ノ丸発・15:00)〜7・分岐から計画通り別道で下ったがこちらの方が傾斜は緩く歩き易かったが周りの木々の植生は劣った。林道歩き〜国境の駅(15:45)〜1・殿下古コース登山口(15:54〜16:11)帰りは横行経由も考えたが往路帰路についた。
トップに戻る 歩きの記録に戻る
@