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bR69  葛城山  




“葛城山へは自然の里から”決めていたから谷を上り、立った界尾根これまた開け、

パッと明るい頂は、二等三角葛城山。右に左に小尾根が延びて、

通過地点を誤って、入った尾根で鹿とお見合い。界に戻って最終ピーク、

今度はバッチリ現地確認。本格的な激下り、入った途端に大岩場、

遮る物無き岩頭でおにぎり食べて下った麓は、予想通りの激笹ヤブ。




伊勢自然の里〜谷筋北上〜3町境界〜町境界東進〜

葛城山(478.6m二等)〜町境界東進〜R=29。



◎所在地 : 姫路市林田町山田・大堤地区と宍粟郡安富町瀬川・三坂地区の町境界

◎地形図 : 2万5千図 『安志(あんじ)』

◎山行日 : 2005. 2.25 (土)  曇り(暖か)       

◎山行条件 : 歩き/単独      Age=58

◎コースの見所 : @伊勢自然の里  A最終ピーク(15)まで快適尾根  

             B(17)大岩場と岩頭からの展望 

◎走行距離 : 往路 @48.2km A57.1km  往復 100.0km



自宅発(7:14)〜加古川・姫路B/P〜R=29B/P〜1・自転車デポ(8:22)〜R=519〜

R=413〜大堤地区〜2・伊勢自然の里(8:36〜8:51)〜3・砂防ダム(9:10)〜

4・林道終点(9:19)〜5・ハンターと別れる(9:23)〜6・3町境界(9:35)〜7・(9:44)〜

8・(9:55)〜9・(10:00)〜10・(10:14)〜11・葛城山(10:20 おやつ 10:40)〜

12・(10:49)〜13・(10:53)〜探索〜13(11:03)〜14・(11:20 引き返し11:28)〜

13・(11:32)〜15・(11:43)〜16・(11:47)〜15・(11:53)〜

17・(12:03 おにぎり 12:17)〜18・林道(12:37)〜19・川を渡る(12:54)〜

お寺〜1・自転車(13:10)〜R=519〜R=413〜大堤地区〜

2・伊勢自然の里(13:35 発 13:52)〜R=413南進〜R=29B/P〜

姫路B/P〜高砂西〜明姫ロード〜自宅(15:00)



本来なら妻も同行する所だったが自転車に乗せた重い荷物で、自転車のバランスが崩れて転倒、その加重が足に加わって『少し痛い』と言うことで単独になった。単独なら距離、コースを選ばず「行きたい所へ行ける」。大河内町物語の続きも気になっているが今回は前回歩いたコースの繋ぎを歩く事に決めた。 

@3町境界〜葛城山〜R=29か A三坂峠から町境界を北上して△三坂(477.9m四等)を通過し「うすつく峠」へ下る。A案も地形図を入念に見ればかなり厳しいそうな上り下りの繰り返しがある。しかし、R=29から眺める@案の最終ピークからの下りは見るからに激下りとR=29に近い麓は猛烈な笹&柴ヤブが予想される。「ここは単独に限る」と判断して@案に決めて向かった。

自転車デポ地はR=29を横断する境界近くに在る神社マーク(bR57’05.11.5スタート地点)か麓にある鶏舎に下った時を考えて新井橋?にするか・・・。一度車を止めてR=29から葛城山の大きな山塊を眺める。そして、橋の方にデポした。 1・自転車デポ(8:22) 前回R=413を通った時「3町境界への登山口はここ」と決めていた姫路市環境学習センター「伊勢自然の里」へ帰り道の下見がてらに向かった。 R=413に近づくと伊勢山から空木城跡が一望できた。 2・伊勢自然の里(8:36)

  
伊勢自然の里から葛城山(奥)とそこから上って行く谷筋

車は施設のPを避けて林道入り口にある広場に置かせてもらい支度をした。 発(8:51) 施設の入り口から入って管理棟前ゲートを通過して(管理人2人)奥へと入る。水生植物や昆虫の案内板が池(田圃を転用)や湿地ごとに立っていた。林道(入り口は鎖で閉鎖)に出て上り始める。左に砂防ダムが出て満水状態に水が溜まっていた。「砂防ダムでこんなに水を保つのは欠陥ダムでは・・・」なんて思いながら上る。

間もなく、林道が左の谷へ分岐する。初めのチェックポイントの池が現れなく??そんな時、下から車のエンジン音がして来た、間もなく横を通過、頭を下げて挨拶したが不安が当たって車は無線アンテナを付けていた。そして、少し上で止まって(倒木で進めなかった)銃が入っている袋を肩に掛けて支度をされていた。『この上か近くの谷筋に池は在りませんか』『この上にも他の谷にも池は無い』ここでやっとあの砂防ダムが地図の池マークだった事が分かった。

この後歩くコースを説明して山に入っても良いかと尋ねると『良い』との事でホッ。車が更に1台上がってきて私を入れて3人で猟の事やら山の話をしながら上った。 4・林道終点(9:19)年齢は70歳近いと思われたがさすがに山歩きのスピードは早かった。仲間のハンターが西の方に入っていて、追われた獲物がこちらへ逃げて来るのを予測してその場所に待機するらしく、直ぐ西の深い谷へ入って行かれた。狩猟期は終わっているが「害獣駆除」の知事の許可を得れば猟が可能。 5・ハンターと別れる(9:23)


    出会ったハンター2人と谷筋の状況

池までは道が在るのが分かっていたがその後は池の上部によくある、笹か草のヤブを予想していた。しかし、予想に反して植林帯でヤブは全く無かった。ハンターと別れてからも中程まではガラだったが獣道か猟師道か踏み跡が付いていた。倒木による支障もほとんど無く上り切って前回のマーキングがひらめく3町境界に立った。 6・3町境界(9:35) 

左杉林、右自然林の開けた界を行く、小さなコブを越えた尾根肩から正面に立ちはだかるようなピーク、その右に葛城山辺りかと想えるピークが見えた。短く下ったコルには「三郡山・葛城山」との矢印付きのプレートが生木に釘で打ち付けてあった。 7・(9:44) 釘付けから予想すると猟師が付けたかも知れない。右桧林・左はヤブ椿の群落の急登、踏み跡はしっかり付いている。

中程から左右自然林になって上り切る。 8・(9:55) 平らなピークは展望無し。銃声はしないが犬の鳴き声が進行方向左からしていた。下で別れた猟師はどの辺りに居るのだろうか・・・
今度は左が桧林になって横ばいに進む、右に高木雑木を見るが葛が巻いて可哀そうな状態になっていた。短く上り切ってからは左右自然林の素晴らしい幅広横ばい尾根。

右樹間から明神山山塊が見えた。 9・(10:00) 次第に上りにかかると太い桧林になり、やがて自然林に変わって上り切る。 10・(10:14) 黄色のビニテープは北東向きの尾根に下っていた(下ってきた場合は要注意)。右桧林に変わって上っていると上方が明るくなって葛城山に着いた。 11・葛城山(10:20) 

  
葛城山:南から     (7)地点のプレート

小春日和を思う天候と残り時間もたっぷり有って久し振りに「のんびりモード」に入る。「火の用心」のプレートが掛かっていた(写真:30×9×2cm)心の字の下に「H・O・K 2005」と記されていた。黄色のビニテープで南の尾根に向かって「下山」の矢印が入っていた。R=413から眺めると、この尾根も高木雑木が多く生える魅力的尾根で歩きたいと思っている。頂上南に1段下がって6畳位の平地が在り。

葛城山又の名を「不動山」と言うから不動明王が祀られたお堂が建っていたかとも想いながらおにぎりを食べた。そこからの樹上に南が展望できて、峰相山からとんがり山、その奥に毛無山。西には、たつの市の鶏籠山から的場山・城山等が見えたが「裸木だからこそ見える」と思えたので葉が繁っても少しは見える様にと1本だけ木を切らせてもらった。 △発(10:40) 

ここからも明るい開きがあり、次の丘ピークに立つ。 右に左に小尾根を確認しながら快適に進む。 12・(10:49) このピークには何かが在ったのか石が輪状(半月)に置かれていた(私感)。横ばいが続いて 13・(10:53)左の尾根に明るい開きあり、正面は桧林。実は (13) 地点と思いながら地図では (15) 地点を見ていて「北向きの出っ張り尾根の探索に入ろう」と北へ向かう。

先端に着くとコンクリート杭が2本立っていて、北側樹間から集落が見えていたと思う。。引き返して 13・(11:03) 黄色のビニテープが桧に巻かれていた。下山尾根と思いながら入って行く。間もなく向かい側から角を立てた中形のオス鹿がやってきて私とにらめっこ状態になる、それでは写真に撮ろうかと思いかけた時、鹿は引き返して南の谷へ走り去った。

その後アンテナを付けた猟犬が匂いを嗅ぎながらやって来て、私には見向きもせず(と思った)鹿の跡を追って行った。その後もう1度鹿の白いお尻を見て進んだ。が地形がおかしいと思い始めていた。右が大きく開けてR=29の西に南北に長く横たわる町境界尾根とその尾根越しに△篠首と△高倉山の山塊が美しい姿で見え、今日の下山地点R=29を横断する地点とは大きく南に外れた尾根に立って居ることが分かった。

こうなったら先端まで行って見ようと切れ落ちの先端まで行って木に登って(登らなくてもそこそこ見える)下界を見渡した。 14・(11:20) ここに来て、麓からバンバンと銃声が聞こえて来た。池・集落・田畑・数々の尾根等が見えていたが見えるだろう海は霞でみえなかった。この山塊はR=29から何度も見て、この尾根先西側辺りまで瀬川地区から林道が上がって来ている事も分かっていたし、この尾根続き下に△新田(にった)224.1mが在るので、もし妻が同行の場合はこの尾根を下ることも1案として考えていた尾根だった。“間違ったからこそ知り得た事”に自己満足しながら引き返しにかかった。 (11:28) 

先ずは (13) 地点へと思っていたが、気が付くと、知らぬ間に通過していて、確認の為に引き返して 13・(11:32) そして (14) へ向かった。記憶新たな2本のコンクリート杭から左桧林の植界の北西へ下る。界は開けていて上り返すと横ばいになる、そこで、半ば埋まって鈍く光る小さな金属が目に入って「何かな」と思い拾い上げると、昔ながらの笛(ホイッスル)だった。土を落として吹いてみたが音は出なかった。 15・(11:43) 

明るい雑木林にコンクリート杭が立っていた。今度は本物の北東への出っ張り尾根の探索に入る。展望無き雑木の横ばい尾根を行き、少し上って 16・(11:47) コンクリート杭2本と赤プラ杭2本が立っていた。展望は無かったが北西と北東尾根に赤プラ杭が下っていて、北西は明るい開き、北東はハッキリしなかった。引き返して 15・(11:53) 展望無しも方向を確認する。地形を確認する。下り始める。柴ヤブッぽい緩い下り、ヤブは消えた。傾斜が一段と緩くなって激下り前の頭に立っていた。飛び抜けの太いクヌギが生えていて樹間から新宮町と林田町の境界尾根が見えた。

 
激下り前の雑木帯(11:53)      (16)に立つ4本の杭 : 東から

境界は、ほぼ一直線での下りだったのでコンパスで確認するまでも無く、下り始めにマーキングしていきなりの激下りを開始する。等高線通りの激下りだったがヤブ無き雑木帯で救われた。間もなく樹間からR=29から西への境界尾根が切り立って見えた。更に下っていると、右斜め後方に大きな岩場が在った。

上り返すのがきつく思えてやり過ごそうかと思ったが「二度とないチャンスかも知れない」と思いその岩の上に回り込むと、そこを基点に下方から北側は岩場の連続だった。
 17・(12:03) 全く予想していない岩場に出会えて一気に元気が回復した。岩の上に立つと少しの小枝が邪魔するも足元から西、足元から北の遠望が利いて、北には長水山・水剣山・黒尾山が同定出来たがその奥に雪を被った大きな山並みが二分割で光っていたのは同定出来なかった。

 
最奥は新宮町の高倉山(11:56)     大きな岩場の一部:北側より

岩の上でおにぎりを食べながら、ここに立った者の特権、展望を続けた。この時左の雪山は三室山、右は氷ノ山方面と分かった。直ぐ北の357m一帯は植林山だった。下山コースを考える。元に戻るかそれとも北側の岩場をくだるか・・・。岩場の間に下れそうな所が有ったのでそこを下る事にした。 
発(12:17) 岩面の多くには緑色のコケが生えていた。段差があって、飛び降りる所もあったが次第に岩場から離れて行った。

右が大ガラの谷筋に葛地獄の様相、やがて、杉林となって楽に下れたがそれが途切れる所からは猛烈な笹ヤブになって、それを避ける為に左へ左へと振って下った。コンパスは西向きから大きくは外れていなかった。杉林から抜けると、笹ヤブになったがこれは苦になる程のもので無かった。傾斜が緩んで再び杉林になって間もなく、コンクリート簡易舗装の林道に出た。 18・林道(12:37) 林道の下を見ると広場が見えている所だった。


(18)林道に出た所からヘアーピンカーブの広場を見る

広場は、地図のヘアピンカーブの所だった(私の地図はここから南に上がっている林道は記されていない)。川への降り口を探したが猛烈な笹(細い竹)ヤブで入れなく、少し逆戻りして倒木杉の中、境界方向を進んだ。獣道を見つけ、それを辿るうちは良かったが次第に身の丈の倍も有ろう笹ヤブになり、視界はふさがり、追い討ちをかける倒木があるやらで右に左へ隙間を求めて悪戦苦闘。

左へ左へ逃れた時、細流谷筋に出てそれを下り何とか川の近くまで下れたがどうにも突破出来ない笹ヤブに直面、枯れ谷を左へ進む、「鶏舎へ通じるか・・・」と思っていたが川側に開きが出て、それで右へ折れると獣を捕獲する(現役)柵が2つ有り、その先で田圃に出た。「うまく行けばこれで川を渡れる」と思い、田圃の畦を歩いて川岸に立ったが川は堰堤の川上で深くて渡れなかった。

仕方なく元に戻って枯れ谷を進んでいると川に出られる所があり、川に出ると丁度堰堤の所で堰堤に設けられた魚道で濡れる事無く川を渡れた。 19・川を渡る(12:54) これは計画通りに事が進んだが予想していたとは言え、今日の笹ヤブには恐れ入った。下って来た山肌を見上げたが岩場は見えなかった。国道に上がって例のお寺(bR57’05.11.5スタート地点・地図の神社マーク)に立ち寄る。 (12:57) 

問題の額を確かめると「弘法尊」と書かれていた。「大河内物語」でも「弘法大師」でなく「弘法尊」と呼んでいたので、弘法尊とは宗派によっての呼び方でないかと思う。国道を歩いて自転車デポ地に着く。 (13:10) 周りの景色や葛城山方面の大きな山塊も見ながらR=519からR=413に乗って、伊勢自然の里に着いた。 (13:35) 暖かさは続いていて“春”を感じながらゆっくり帰り支度をした。

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