杉林に新しい作業道が、左の谷へ向かって付けられていたが構わず直登、始め曖昧だったが間もなく確かな道が出る。ミツマタの群落が道を塞ぎかけていた。左の谷は予想以上の水量で水音も心地良い、次第に傾斜がきつくなっていく。谷から右の山肌に幅1.5m位の水平の道が続いて2本出て、井上さんが持つ地形図には載っている(H15.5月発行)実線の道かと確認するが道は谷を横断してなく違っていた。 (9:13) 

そして実線の水平林道に着いた。2・440m辺り (9:24) そこにはユンボが止まっていた。そこから杉の植林谷間の上に荒々しい姿の笠形山が見えた。 発 (9:30) 地図で傾斜がきつい事は分かっていたが長く続くと口数も減っていく。所々にマムシグサが生えている。生野と大河内を結ぶ峠道はこれしかないが、昔はよく利用されたのだろうか・・・。

500m辺りでまたも幅1.5m位の道が出た。 (9:43) V字の谷から少し右に離れてジグザグに上っていたが谷へ向かって返すと、凄いガラ場になった。さすがここには植林が出来ず、広く無いが自然林が残っていた。続いて石や岩全体を緑のコケが覆って美しい所を通る。(コケの美しい岩の庭園=井上さん命名)谷に戻って上っていると、巡視路の札が立っていたがその道は右へも左へも形跡すら無し。

(後で分かったが近年赤白の鉄塔が建ってそれに替ったためと思う)この辺りから傾斜が緩み始めて井上さんが頭上を通過する送電線を見つけて現在地確認する。(H15.5月発行の地図には送電線マークが入っている)その上方でおやつタイム。 3・おやつ(10:18) 私はしばらくすると肌寒くなった。今日の難所は通過して界尾根も近い。 発(10;26)

おやつを食べながら辺りを見回していると直ぐ西の尾根がやけに明るい、そこで私だけ外れて、その尾根を見に上がった。急登りだったが4分程で着いた。 3−1・(10:30) 上を送電線が通過する為植林が伐採されていた。外れる時井上さんが『この尾根を辿って行くと反射板が建っている』と言っていたので早足で尾根を行く。なるほど、間もなく植林の頭に少しだけ覗いているのが見えて、こうなったら少し時間をもらってその下まで行く事にした。

間伐材が放置されていて思うように進めない、間もなく明るい巡視路が水平に付いていた。これが現在使われているのだろうと思う。界尾根に出て少し上ると開けたシダ原に反射板が建っていた。 4・(10:42) 「大山反射板4m×4m−8.5m海抜高823m建設年月平成11年10月関西電力KK」 トランシーバーで交信すると井上さん達は界尾根に着いていた。それは東向きに建っているものと思っていたが北向きだった。

雑木林の上から足尾・天狗岩・高星山・平石山・西に展じると大河内市街の上に峰山高原一帯が見えた。東は笠形山左稜線の奥に西光寺山を同定出来たが他は同定出来ず。視程は大満足。見える範囲入炭山への界は「下草無く快適に行けそう」を確認する。当初井上さんの案では更に西に在る入炭山817.2mへ立ち寄る計画だったが私が弱気になってカットしてもらった経緯があり、私だけここに立つのが申し訳ないと思い、急ぎ峠(5)へ下る。
大山地区〜町界〜八幡山〜猪篠
下草無く半走りで峠に着く。 5.(10:51) 峠と言ってもその形跡は無し、しかし、巡視路は神崎側直ぐ下に水平に付いていた。いよいよ八幡山へ向かって発つ。左右共桧植林帯の界を行く。 6・(10:55) ここから短急下り短急上りで 7・(11:09) 左樹間から平石山らしき山容の右奥に段ガ峰とフトウガ峰が覗く。しばらく横ばいが続いて植林帯に飽いてきた頃、尾根から右が自然林で開け、笠形山や手前に白岩山等が見える。 8・(11:16)

 
また(6)から南の鉄塔の建つ支尾根の北面がまるでゴルフ場のグリーンの様に美しかった。、この尾根の下の方を林道が走り、大山.杉地区等も見えた。 発(11:23) 下っているとギンリョウソウがはえていた。 9・(11:28) ここから左側(大河内)が素晴らしい高木雑木帯になる。純白の5弁に切れ込んだ無数の花が山肌一面に落ちていて、どの木の花なのか探し当てたが緑濃くなった山の中で咲いても目立たず人知れず散って往くのかと思うと・・・。 11・(11:50)

緩く下って行き次のコブ 12・(11:58) そして 13・(12:02) 直ぐ先左の谷から全開する。目前の3町境界から西へ伸びる尾根の杉林が美しい。その左谷筋の遥か彼方に暁晴山や夜鷹山が見えた。 14・(12:20) 目前の谷からいよいよピラミッド伝説の領域に入っていく事になる。この谷を『どやしき』と呼ぶらしい『どやしき=堂屋敷』と繋げれば建物が在ったと考えれれる。どう言う訳かこの谷だけ植林が疎らである。そして井上さんと山座同定等している間に婦人達は先へ進み姿も見えなくなっていた。 発(12:25) 

横ばいの後短急登で3町境界 15・(12:35) 今度は北が開けて天狗岩から高星山そして平石山とその右奥に段ガ峰・フトウから達磨への稜線が実に美しく、山肌に傷を入れずに何時までも残して欲しいと願う。ふと足元を見るとウツギが沢山咲いていた。妻からの連絡で「私たちは先にお昼にします」見飽きぬ展望と別れる。 発(12:50) 横ばいで直ぐに八幡山に着いた。 16・(12:53) 岩・石共にどれを見ても角が無く丸み肌。昼食も後にして、コンパスを手に今度は「磁場が狂う」と言う「磁力石」を探す。すると在りました、コンパスをその石に近づけると確かに磁針が振れた。(井上さんが先に見つけられた)

近年人の手によってある程度切り開かれていて、おにぎりを食べながら展望したり「石の並びに法則がある」とのレポに私もあれこれ組み合わせてみるが「なるほど」と思うものは無かった。ただ、祭壇石と言われている岩だけは、ほぼ方形で1.8m×1.8m厚みは50cm以上(下が地中に埋もれている)有って「これは・・」と思える岩だった。

展望は樹間から笠形山・白岩山・粟鹿山・青倉山・古城山・釜床山・行者岳・朝来山・上生野(一際尖がっている)木を跨いでフトウガ峰等を同定する。北面にはヤマボウシが点在していて、ここのは花弁に赤の斑入りもあって目を惹いた。また何故か山椒の木も沢山生えていてその実を井上奥さんが収穫に入られて私も少しだけ手伝う。
『ヨーデルの森』からの八幡山.。矢印尾根を下った
待ち合わせをした『だいこく茶店』
笠形山
  ↓
反射板ピーク?
  ↓
今日のコースは井上さんの案によるもの。なんと『兵庫 生野に発見!八幡山はピラミッド』と言うミステりーな情報を載せたURLも教えて貰い、早速プリントアウトして読むと、半信半疑と言うか「まさか・・・」の方が勝っていたが「ここは自分の目で確かめるのが一番」と言う事で八幡山に決めた。コースは「八幡山から藤の棚を経て生野峠への町界縦走で下山」で話がまとまった。そこで峠近くに在るヨーデルの森の駐車場に車をデポする事にした。待ち合わせ場所は『だいこく茶店』。

快晴の中だいこく茶店に着いて5分もたたないうちに井上さんが来られた。挨拶を交わすと共に井上さんが有機栽培で作られたジャガイモを頂く。(ポテトサラダと肉ジャガで食べ、とてもおいしかったです)その後デポ地のヨーデルの森へ向かう。駐車場に着いて八幡山を見上げると確かに美しいピラミダルな山容だった。ヨーデルの森デポP(8:25)なんだか「本当にピラミッドかも知れない」と思わないでもなかった。

私の車に乗ってスタート地点へ引き返した。播但道を潜る道まで下り過ぎ、引き返して予定の道に入って行く。 1・S/G(8:37) そこは太いアベマキも残されていて日陰でPには都合良い所だった。(車が離合できる幅を空けて止めていて良かった。下山後作業車が上から降りて来た)Pの右上は大山地区のグランドでその横を通り、播但道をまたぐ橋を渡って上って行く。
青色が計画コース
20
18
17
14
13
12
15
16・八幡山・775.4m

11・762m

10

8・730m

大山小

P

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日陰に居ると肌寒いと口にする。展望、視程ともに満足。記念写真を撮って下山にかかる。 発(13:56) 右植林帯左自然林の界を下る。中下りと思っていたが振り返ると相当傾斜がきつかった。間もなく、前もってコース取りが難しいと思って注意マークを入れていた地点 17・(14:10) 方向を確認すると角ポールはそのまま小尾根に打たれて下っていた。この種の尾根が3本下っていて西寄りの尾根と思って下っていたが、ここで後方から『一寸待った』の声、方向がまだ東を向いているとの事。

そこでもう一本北の尾根に乗るべく横へ移動開始(井上さんがいなければ多分下り続けていたと思う)すると更に北に尾根が在ってそれが町界だった。(ここでのロスタイム15分)界は左右共植林帯で下り続ける。 18・(14:36) 尾根分岐、右尾根は明るく2本の角ポールも打たれている。左尾根は右程明るくなかった。2人で方向を確認する。コンパスで確認しないで地図の界を目視で「やや右へ向いている」との思いが一致した。

ならば左尾根の開は・・・?とも思ったが明るい右尾根を下る。しばらく下った所で(150m位下っていたと思う)町界の等高線に比べると地形がおかしいと思い周りを見ると、北の雑木樹間から横ばい尾根が見えて界から外れている事に気が付く。(家でコースアウトした地点の確認と間違った訳を考えると 1.到達地点を(A)と思い込んでいた。 

2.コンパスで方向を確認しなかった。(私だけかも・・) 3.地形の読みが甘かった。 3.二人の思いが一致してお互いに疑いを持たなかった。)どうする・・引き返す・・もうその元気が無くそのまま下ることにした。そして尾根先に立つと進行方向下にヨーデルの森が見えてショートカット完成。 19・(15:00) 藪っぽい尾根を下って急斜面の法面をズルズル下って見えていた林道へ降りつく。 20・(15:05)

 皆が揃って、林道を歩いて播但道の下を潜り、神社で水準点を見たりしてヨーデルの森に着いた。 (15:30) 八幡山を眺め、下った尾根を確認し、下る予定だった尾根を目で辿って発つ。 (15:35) スタート地点に戻って着替え、路面に座り込んでおやつを食べながら山の話等しながらのんびり楽しく時間を過ごす。そんな時、上から軽トラが降りてきて車を移動、それを機に帰路に就いた。 (16:35) 
304


 イザ、『ピラミッド伝説』八幡山へ。

急 急 急登上り詰め、横へ横へとコブ越え行けば右が開けて笠形全景.。

更に進めば左が開け暁晴山や夜鷹山、さてその先で見たものは、

ほんまかいなそうかいな建物跡や方位石、太陽石に祭壇石・・・?。




大山地区(大山小学校南破線)〜大河内町と神埼町境界〜境界を北へ〜

730m〜762m〜3町境界〜八幡山(775.4m三等)〜猪篠(ヨーデルの森)



◎所在地 : 神崎郡神崎町と同大河内町・神崎郡神崎町と同生野町境界尾根 

◎地形図 : 2万5千図  『生野(いくの)』

◎山行日 : 2004. 6. 13 (日) ウルトラ快晴

◎山行条件 : 歩き/妻・井上夫妻     Age=57

◎コースの見所 : @ 反射板からの展望   A (8・14)からの展望

             B (15)と八幡山からの展望とピラミッド伝説の探索 

◎走行距離 : 往路 ヨーデルの森=約60km  往復 ?km 播但道神崎南往復=2千円



自宅発(7:15)〜播但道〜神崎南LP(7:57)〜R=312〜だいこく茶店(8:05)〜

発(8:13)〜ヨーデルの森P(8:25)〜1・S/G(8:37)〜発8:50〜2・440m(9:24)〜

発(9:30)〜林道500m(9:40)〜(9:45)〜3・(10:18 おやつ)〜発(10:26)〜

3−1・(10:30)〜4・反射板(10:42)〜発(10:47)〜5・合流(10:51)〜

6・(10:55)〜7・(11:09)〜8・730m(11:16)〜発(11:23)〜9・(11:28)〜

10・(11:44)〜11・762m(11:50)〜12・(11:58)〜13・(12:02)〜発(12:09)〜

14・(12:18)〜発(12:25)〜15・3町境界(12:35)〜発(50)〜

16・八幡山(12:53 おにぎり)〜発(13:56)〜17.(14:10)〜18・(14:36)〜

19・(14:50)〜20・林道(15:05)〜播但道下(15:15)〜ヨーデルの森P(15:30)〜

発(15:39)〜1・S/G(15:47)〜発(16:37)〜往路〜自宅(18:07)


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反射板からの眺め 
入炭山への尾根
(11)への上りで落ちている花(径=約4センチ)
『どやしき』と呼ばれている谷
八幡山頂上を手前から見る
左二人が井上さん夫妻(八幡山頂上南から)
磁針が振れる「磁力石」
斑入り「ヤマボウシ」
上生野
  ↓
粟鹿山
  ↓
  
行者岳
  ↓
八幡山から北東方向