8・563m
(10)ピークは横ばい尾根。上写真の札を2ヶ所で見た「道しるべ」の左上には「頂上尾根(東西)」と記されている。 境界見出しの事前調査用と思うが・・・。間もなく大岩が出てその右側を巻いて下る。私は岩の上に立つ、すると(11)が見えた。コルから北側は桧林になるが、全く手入れがされていない為天然林の様相である。11・(11:40)下っていると太いリョウブ・シデ(30p)椿の群生あり。
堂の峰へのコルはまるで峠を想わすが、春日町の方へはどう考えても人間が歩けそうな地形でない。しかし、倉本への雑木斜面には赤ビニテープのマーキングを見た。上り返し途中大岩の右側を通過。尾根右山肌に穴の様なものが目に付いて見逃す訳がない。近付いて見ると、確かに人工的な堀跡で硅石の試掘跡か・・・。また、コルから続いていると思われる確かな「道」も残っていた。
尾根に戻って遅れを取り戻す。一寸塞がり気味で横ばいが続く。12時間近、「展望ある所に出たら昼食にしょう」と声をかける。偶然にも、間もなく南面が少し開けてそこで腰を下ろす。13・(12:00)なぜかここだけが開けていた。まるで「遥々やって来た私達のために」とでも思いたくなるように・・・。そこの岩の上に立つとR=97を隔てて向い側の山並みに岩谷山がドスンといった感じで座していた。
これは多分ここを辿った者でなければ判らないだろう(盃ヶ岳〜岩谷山〜西ヶ岳〜藤岡ダム’00.8.27)30分間憩って(12:30発)まだ横ばいが続いて一寸高みに着いた。そこが最高点の様に思えたが・・・広場になっていて見るからに、山名からしても何らかの建物があったかのように想えた。次第に下り勾配に入り、やがてズルズル下りとなる。
幸いかな地面を這う蔓を見つけたF奥さん其れを頼りに下っていた。下るにつれて太いシデの木林になってその素晴らしさに感動するがそうとばかり言っておれない事態にハマル。と言うのは、尾根がだだっ広くコースの見定めが難しい。地図とコンパスを信じて一直線に進めば良いのであるがそれがナカナカ出来ないのが現実。(ここは大柿布マーキング実施)
そうこうしながら進んで町界尾根に乗っていた。14・(12:50)間もなく御在所山への分岐点に着いた。御夫人2人は分岐に待機で男2人で御在所山ピークを目指した。5分位の急登でピークに着いたがコースの直ぐ左は大岩が連続していた。15・御在所山(13:00)展望は雑木の樹上から、堂の峰の三角形の上部が見えるだけ。(薄い踏み跡が坂本の方についていた)
四等標石は何故か深く埋められて上部が少し見えるだけだった。北側に枝を切られた松の木がありその切られた所に足を掛けて立つ。Fさんも近くの松の木に登って2人でルート確認をするが大きいピークが2座あり、それが最終ピークかと思いきやFさんの読図でその2座は栗柄峠の奥であることが分った。
この後辿る尾根と車こそ見えないがR=97と69の分岐が見え「後もう少し」が確認できた。(私は下る途中で岩の上に上がって見ると更に良く見えた)アッと言うまに分岐に戻って4人揃って界を辿り始める。(13:20)
発って直ぐのピーク(10:18)で間もなく尾根先に出る。(ここまでは前回来ていた)高さ2m位の岩と岩の間の急下り、私にすれば何の事もない下りだったが妻がナカナカクリヤー出来なくて下で待つ。Fさん夫妻は難なく下り切った。下からコース状況を見ていると尾根の南手前から踏み跡が付いている事が分ったが時既に遅し。コル手前から今の時期に思いもよらぬ「ヤブ椿」の花を見る。
見頃とはいかないまでもそれに近い花の数に、一同驚きと感激の声が上がる。(椿はこの後も群生して点在していた)山容も「鋸の歯」ながら遠望では木々に隠れて見えないが尾根上に正にこれぞ鋸の歯と言える形の露岩を右に左に避けながら進んだ。あせび・ソヨご・潅木が主体の尾根で左右に延々続く切れ落ちは類を見ない。
次第に下って行き尾根肩 8・563m(10:57)短中下りしてから短急上りでピークとなるが岩山でコース状況は余り良くない。8−1・(11:06)久し振りに辿ってきた方向の展望が得られ、尖がった鋸山が見える。そこから下ると期待の「東鏡峠」である。9・(11:15)先ずは、何時も通りの「峠道探し」を始める。石仏やその形跡は無し。
道は春日町側へ10m位下った辺りに微かに残っていた。篠山側には確認できなかったが、往時はかなりきつい傾斜の峠越えをしていたようである。ここから、高木雑木が出る。上りきって横ばいで着いた尾根分岐は要注意右へ折れてゆる〜く下る。(10)への上りは少し塞がり気味となる。
その後はしばらく尾根を行くが、尾根から左に外れてほぼ横ばいに進んでいると、道は次第に西へと向いて下り始める。そして、道には若い木が生えてきて塞がりかけている。F夫妻と私とで「コースは合っているのかなあー」なんて言っている時、後に着けていた妻が「こっちに踏み跡がある」と声を上げた。そこへ行って見ると見覚えのある小さな木札と赤ビニテープマーキングが有り、消え掛けてはいるが鏡峠・佐仲ダム・鋸山への案内がしてあった。3・分岐(9:20)
目前のコブを越えて、緩く下って行く前回は「ヒトリシズカ」が沢山生えていったが今日は下草さえ無かった。小さなコブを越えるといく手を阻む急斜面が待っている。左の主尾根にはヒカゲツツジを載せた大岩の断崖。右の桧の植林帯の中に逃れて、南に出っ張る尾根に向って斜めに上って主尾根に上り返す。(前回は、大岩の崖をよじ登って岩の上に立った)。
そこからの展望はダムから栗柄までのなかでbPもしくは鋸山と同格かである事をお知らせしときます。(今回はここもパス)展望3点セットで満足度は100%達成となること請け合いです)。主尾根に近着くと岩が出始めて尾根に乗る。尾根に乗ってほんの少し西へ寄るとここもかなりの展望が得られるのでお見逃しなく。
尾根は露岩が出てほぼ横ばいが続く、その後、軽い岩場をを上りきって、ヒカゲツツジの間を抜ければ一気に視界が開けて鋸山に着く。5・鋸山(9:50)ヒカゲツツジに変わって、薄紫(ピンクか・・)のモチツツジが咲いていた。前回はコースも不明瞭でこうも簡単に着けなかったが、今はメジャーになっている。標石は最高点の手前一段下に在る。展望は、残念ながら薄曇りのうえ霞がかかって良くなかった。
西にお馴染みの三尾3峰・北の山塊は妙高山と高谷山・この後辿る尾根先には堂の峰、その奥彼方にこれまた知れ渡った西ヶ岳と三岳が前後に重なって聳えている。他にも見えただろうけど記憶に無し。鋸山は私達4人だけで、おやつを食べながら爽やかな時を過ごして(10:12発)前回は引き返して直ぐのコルから小坂への実線に下った。
今日は歩きで身は軽々。佐仲ダムから鋸山へ、咲き残るツツジに歩もとまる。
2度目の頂上鋸山は、緑したたる岩稜ピーク。しばらく続く鋸歯の露岩も何時しか消えて進み行く。
コブを越え越え「堂の峰」おにぎり食べて下った界に、
よくぞ育って、よくぞ残った高木雑木に心打たれる。その先界から少し外れ、短急登で「御在所山」。
わずかに開いた樹間から見れば、下山地点の栗柄近し。
佐仲ダム〜鋸山(605.9m三等)〜563.0m〜東鏡峠〜堂の峰(572.0m)〜
御在所山(443.5m)〜栗柄(栗柄峠/栗柄観音)
◎所在地 : 篠山市と氷上郡春日町の境界尾根
◎地形図 : 2万5千図 『宮田(みやた)』
◎山行日 : 2003.5.17 (土) うす曇り
◎山行条件 : 歩き/(マイカー登山例会) 妻・藤原良秋夫妻 Age=56
◎コースの見所 : @ (1)地点大岩からの展望
A 鋸山前後ヒカゲツツジの群生(開花は4月中旬)と展望
B堂の峰からの下り斜面に生える高木落葉樹
◎走行距離 : 往路(栗柄 69.7km) 往復 149.5km
自宅発(6:30)〜小野市天神の藤原宅(7:00着/発)〜R=175〜R372〜篠山市〜
R=176〜R=97〜栗柄(8:07)〜発(8:20)〜R=97逆走〜R=289〜
ダム(8:32)〜発(8:38)〜1・(9:00)〜2・(9:09)〜3・分岐(9:20)〜4・(9:35)〜
5・鋸山605.9m三等(9:50 おやつ)〜発(10:12)〜6・(10:20)〜7・(不明)〜
8・(10:57)〜9・東鏡峠(11:15)〜10・(11:30)〜11・(11:40)〜12・(11:42)〜
13.堂の峰572.0m(12:00 昼食)〜発(12:30)〜14.(12:50)〜
町界から外れる〜15.御在所山443.5m四等(13:05)〜発(13:15)〜町界へ戻る
〜15−1・(13:23)〜17・(13:35)〜17−1・(13:40ルート確認)〜発(13:45)〜
18・(13:50)〜19・(13:55)〜R=69(14:00)〜倶梨伽羅観音散策〜車(14:15)
〜発(14:36)〜佐仲ダム(14:52)〜発(15:00)〜宮田商工会館(15:10)〜
発(15:27 Fさんと別れる)〜R=77〜R=175〜山南道の駅で仮眠(16:14)〜
自宅(17:35)
「マイカー山と自然を楽しむ会」の例会で、5月は私の担当月でこのコースを計画した。本来なら4月の中頃、「ヒカゲツツジ」の咲く頃に上りたかったが所用(町議会選挙応援)でその時期を逃がしてしまった。しかし、天気・休み(山行可)・体調・開花時期等が合っての山行となるとなかなか恵まれないのが現実である。そんなことも考慮して実施に踏み切った。会員12名中藤原さんだけが参加の申し込みだった。
そんなこともあってのことだろう前日にFさんよりTELあり「夫婦で参加したいんだけど」もちろんO.Kの返事。そこで私の方も夫婦で行くことにした。下山地点の栗柄は、スタート地点からかなり遠いので(当日距離を計ってみれば約6kmあった)そこに車(自転車も考えたが縦走距離が長そうなので車に決めた)をデポすることにして4人参加であるがFさんにも車を出してもらうことにした。
Fさん宅に着くと外で待っていて下さって即出発となった。栗柄の何処に車を置かせてもらうか案じながら走った。着いてみると神社が在って、車はその境内に置かせてもらった。R=97と69の分岐の所で、計画通り縦走できればこの近くに下り着くので場所としてはうってつけの所である。早速支度をしてFさんの車に乗り移って逆走し佐仲ダムの釣堀管理棟の所に着いた。
今日も、浮き桟橋で大勢の人が釣りをしていた。道端の小スペースに車を止めて、いよいよ縦走のスタート。見覚えのある道標(写真)から上り始めた。前回(’97.10.19)と変わりない程度の踏み跡で先ずは安心する。ダム(8:33)発8:38
4
3
16
14
9
左へ行けば福知山と其の後の文字は「なりあ」までしか判らないので福知山に「なりあ」に当てはまる所がないか地図で探したが見当たらなかった。草を掻き分けて判読しておけば良かったと後悔している。右は春日町の中山と三井庄である。ダムが出きるまでは、今湖底になっている谷筋に在ったものと考えられ鏡峠用の道標のようである。
山に入って直ぐに急登が待っている。一度はつけた遊歩道だろうか枝道と合流するが右への道を辿る。やがて緩斜面になり岩盤の谷の細流を渡ると間もなく道幅が1m位ある本来の遊歩道になりそれをジグざぐに上っていく。F奥さんは身軽なのかどんどん先行されて引っ張られる。間もなく尾根肩に着くと後は大きな上り下りは無い。
尾根の左下を上って行くが尾根にある大岩を避ける為のものである。尾根に乗るとその大岩と同じ高さとなる。尾根を少し逆戻りとなるが、この大岩からの展望は鋸山からは望めない西方面の大展望が得られるので是非とも大岩の上に上がってみて欲しい。今日は先が長いのでこの大岩からの展望はパスした。(kono展望ポイントは私以外誰も知らないかも知れない)
←左ふくち山なりあ・・・右中山三井庄
と彫られた道標の所から山へ入って行く
19
17
18
15・御在所山
443.3m
13・堂の峰
572m
11
10
bQ63
佐仲ダム〜鋸山〜堂の峰〜御在所山〜栗柄
10
9
(佐仲ダム〜鋸山〜小坂=’97.10.19(日)踏破)
7
6
5
鋸山
605.9m
界の左右は松が多い混生林で松葉のジュウタンの上を行く。(15−1)北尾根に切り開き有り要注意。ここら辺りから、この切り開きが出るので界を外さないように確認しながら気を付けて進む。(17・13:35)では篠山側にかなり明るい道がついていた。ここらで先ず1つ目の縦穴を界直ぐ右に見つける。直径1m足らずの円形(真円に見える位それに限りなく近い)深さも1M位だったが側の土石が崩れていくらかは埋まっていた。以後同じような穴を4〜5箇所でみかけたが穴の目的は何なのか・・・。鉱石の試掘・・? 私は冗談半分で「狩猟用の落とし穴」と言ってはみたが何れにしても形が余りにも円形なので・・???。この件については、当会員の杉本さんの
出番かも・・。
そして問題だった17−1・(13:40)南寄りの尾根に明るい踏み跡が有るが進む方向は北である。F奥さんが南寄りのその尾根を探索すると「少し先から急下りになっている」と言いながら戻ってこられた。私とFさんで地図とコンパスで方向を確認する。私のコンパスの磁針は赤色が南を指す。Fさん「そんなことないやろ・・?」しかし間違いなく赤が南を指す。
私もこれまで何度もokasiiと思いながら其の仕様で使っていた。それはそれで、結果北寄り尾根に乗って進む。(18)でも北尾根の方に明るい道あるも界を外す事なく(19)へ向う。ピーク手前から鉄砲笹がでるが刈られていて大いに助かった。そのまま界を下るとR=69の高い法面に出る(地図のマークによる)のでここだけは界から南に外れて植林帯を下った。そして考えていたポイントにピッタンコ寸分の狂いもなく(R=69に)全員無事に降り立った。
夏栗山
黒頭峰
三尾山
鏡峠へ→
上写真は大岩からの展望(’97.10.19の写真)夏栗の左に金山から・白髪・松尾山等も見える
三尾3峰
三
岳
↓
西
ヶ
岳
↓
6−1
↓
鋸山頂上から(今回のは写りが悪いので97年の写真です)今日の山の色は緑いっぱいです。
(10)へ上り切った所にこんな札が付いていた 東鏡峠で峠道らしき形跡を探し出す
堂の峰から急斜面を下ると「シデ林」が待っている 御在所山の頂上(南より)ザックの手前に標柱