そのシダからは抜け出たが左の方には依然とつづいていた。芝ヤブっぽいゆる上りで肩に着いて雑木ピークの12・(13:50)西尾根に乗らないように気を付ける。そして(13)へは中芝ヤブでMTBでは一寸辛い。13・(13:55)ここまでに何回か石金山周りと辿ってきた尾根が見えたが、あのシダヤブを越えて来た後の展望は格別の思いがする。

三尾・夏栗・黒頭・西ヶ岳・三岳・小金・もちろん白山〜妙見山・西光寺山方面等も見える。(13)から下り切るとシダが消えた。ほぼ横ばいで14・(14:10 おにぎり 発(14:40岩稜の南面は、延々広範囲に亘って岩盤であった。そこに出て腰を下ろしておにぎりタイムに入った。西光寺山の方を見ると、頂上の上に何か飛行物体(ホバーリング)を発見。

西光寺山の民話に出てくる「金鶏」が……?と思ったがそれは、鉄塔の巡視だろうヘリコプターだった。南面全開。雄岡山雌岡山がまるで海の上に浮かんででいるかのように霞みの上に見えた。足元下には、この後安田に下る石原峠からの舗装路が長く山肌をうねっている。笠形山の方面もよく見えた。ぽかポカ陽気で気分もリラ〜ックス。

三角点の「幡上」へ向う。岩稜尾根の高みから、マタニ山〜飯森山が見える。そしてやや下り勾配の空き地に無傷の石標がたっていた。15・幡上(14:45)〜発(14:55)ここから北尾根に踏み跡があったがそのまま尾根を下っているのだろうか…?残るピークは後1つ少し休んで発つ。ゆる下りではあるが消えていたシダが出る。

傾斜が次第にきつくなりルートも曖昧になるが尾根を外さないように下ってコル(15:15)上り返しは、MTBには一寸辛い上りと小ヤブで16・(15:20)展望なし。さて町界を下れば崖の上に出てしまう。思案の結果芝ヤブであったが西面を下った。17・舗装路(15:30)これをてくてく歩いて東安田に下り着き神社前で妻と別れて私はMTBで車へ向った。18・神社前(16:00)

bQ58   石金山〜幡上(はたがみ)


晴天さわやか大展望も妻の行方が不明となって、呼べど叫べど応答なく

探し求めて右往左往。あきらめモードに入った時にトランシーバーに妻の声。

3町界おにぎり食べて峠を目指して尾根を行く。



中町中安田〜G場開発地(中止?)〜石金山への破線ルート〜石金山(508.7m三等)〜

中町・山南町・黒田庄町境界〜中町・黒田庄町境界南尾根〜412.0m〜290.0m〜

幡上(350.0m四等)〜石原坂〜R=139


◎所在地 : 多可郡中町安田と同郡黒田庄町石原の境界尾根

◎地形図 : 2万5千図 『中村町(なかむらまち)』

◎山行日 : 2003.3.21(金)晴れ さわやか

◎山行条件 : MTB/妻   Age=56

◎コースの見所 : @石金山からの超大展望。

◎走行距離 : 往復 93.3km



自宅発(7:20)〜R=175〜西脇市〜R=346〜R=296〜中安田〜S/G(8:45)〜

発(9:06)〜1.(9:10)〜2・(9:17)〜3・(9:24)〜4・(9:50)〜5・(10:03)〜

尾根(10:10)〜6・石金山508.7m三等(10:14)〜発(10:45)〜妻探し始まる〜

小新屋観音一般登山道尾根分岐6−1・(11:03)〜7・3町境界(11:25おにぎり)〜

発(11:45)〜8・412.0m(12:05)〜9・290.0m(12:30)〜10・(12:40)〜

11・(13:00)〜12・(13:50)〜13・(13:55)〜14・(14:10おにぎり)〜発(14:40)〜

15・幡上350.0m四等(14:45)〜発(14:55)〜16・(15:20)〜17・舗装路(15:30)〜

18・神社前(16:00)〜MTBで車へ向う〜S/G(16:20)〜発(16:27)〜妻合流(16:35)〜

自宅(18:04)


※画像乱れあり

昨年の元旦に、小新屋(こにや)観音から破線ルートで石金山に上って小野尻峠に下った。その時の破線が中町の安田の谷筋に下っていることを忘れていなかった。この破線ルートを踏破してからの行動は、接点間近に在る石金山に立ち、その後は3町境界から中町・黒田庄町境界南尾根を辿る計画を立てた。安田からの計画ルートが現状どんなものか楽しみでもあり不安でもあった。

浅香山から南尾根を辿った時、下山後地元の人に聞いた話によると、谷の入り口北に在る長坂池の周りは、肌着メーカーだと思うワコールに地元も協力してゴルフ場開発をしていたが約20年前に中止になったまま放置されている。そんな訳もあり実線ルートは林道が残っていて車もかなり通っていた。帰りの事も考えて車をどこに止めるか思案しながら奥へと入った。

右に砂防ダムの在る所の小さな広場に止めた。S/G(8:45)〜発(9:06)天気は快晴で実に爽やか。水平の地道を行く。1.(9:10)何処まで続くのか北へ林道が入っている。道は異常なほどに良く使われていた。2・(9:17)〜3・(9:24)それもその筈で以後細流の谷には6基の砂防ダムが施工されていて新しいものは平成13年だった。

4・(9:30)ここのダムで最後かと思いきやその上にかなり古いダムが在りこれが最後だった。6つ目から谷幅も狭く傾斜も急になる。谷の右山肌の太い杉林を上る。地肌はザレからガラに変わる中「足腰に霊験あらたか」で遠方よりお参りがあったと言う小新屋観音へ、こちらからも少なからずここを通ってお参りしただろうと思う。

往時の踏み跡を探しながら上った。ガラから更に大きな石に変わっていく頃、欲目かも知れないがところ所にそれらしきものを確認したが実際はどうだろう。やがて岩尾根先の5・(10:03)右の杉林を中上りするが間伐材が横倒しでそれを越えながら尾根を目指す。

雑木帯に変わると間もなく明るいルートのある尾根に出た。昨年の元旦に小新屋から上ってきた破線ルートには10M位下にずれていた。元旦に付けた布が余り変化しないで残っていた。雑木林を抜けてヒョイと上がると石金山の頂上で一級の展望を堪能。6・石金(10:14)〜発(10:45)

6−1

15・幡上・350.0m
14
13
12
11・(13:00)はヤブっぽい。下ったコルには峠であったことが明らかに分った。さて、いよいよ久し振りの上りに入る。雑木と言うか潅木と言うかそんな林に生えたシダ尾根である。がまん我慢ガマンの中上りをしていると、いきなり身の丈を越すウラジロのシダが立ちはだかった。

おまけに斜面が急になって来て経験した人なら分るあのシダによるズルズル滑りの始まりである。下りなら滑って下れるが上りとなれば辛い。担いでいるMTBを前へ投げ出して一歩また一歩と進んでやっとそのシダから逃れた。距離にすると20mくらいだったと思うががへとへとになってしまった。
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8・412m
16
17
そんな時、妻からトランシーバーに連絡が入る。「尾根に出たら左に折れるように」と応答して私一人貸切の展望を楽しんで居たが、見えていい筈の妻の姿が現れない。再度連絡を取ると「2本目の私の布を見て進んでいる」とのこであった。「それにすると遅すぎるもしかすると左右間違えてしまったか、小新屋へ下る破線に残る布を追って下ったか」のどちらかだと決め付けてその方向に向って大声で呼ぶが返事なし。

頂上を下って、小新屋からの一般ルートの尾根分岐の方へ走るようにして向った。こんな時の為に備えているトランシーバーにも反応なく不安が募る。そして、尾根分岐に着く。6−1・(11:03)ここにも姿なし。ここには「至山・石金山・田高坂・小新屋観音」への矢印と距離が明記されている看板が立っているので間違って来ていても折り返し石金山へ引き返している筈である。

途中で会わなかったと言うことは破線ルートで小新屋へ下ってしまったのかも知れないと思い始める。後を追うべきか……それとも妻は、何とかして家に帰り着くだろうと見放して私一人で計画通り山行を続けるか……を考えながらMTBを置いている3町境界へと引き返す。境界に立って直ぐにトランシーバーに連絡が入った。

「今、石金山頂上に居る」裸木の間から妻の姿が見えた。今までの心配がスーッと消えた。3町境界でおにぎりを食べながら反省会をする。「尾根に出たら左に折れる」対しては、妻は、石金山南直下の尾根に乗って左に折れてしまったようで小野尻峠の方へ向っていたのである。7・3町境界(11:25おにぎり)発(11:45)界には切り開きあり尾根は予想外に明るかった。

8・412.0m(12:05
所々に短い芝ヤブが出る。そして、間もなく膝あたりまであるシダが出る。次のピーク(9)へ上り返しコルは峠だった。9・290.0(12:30)右下に歩いた林道が見えたのはこの時だけだった。シダは、相変わらず途絶えることなく続きソヨゴとムロの木が多くチクチクと痛い。ルートはシダにより塞がっているがMTB共でも苦になることは無い。

感覚的には「緩く下って来て横ばいが続く」といったところである。10.(12:40)この辺りから東の青く澄んだ空の下に、西光寺山・白山〜妙見山・三角点山等が見える。また、ここからこの後辿る幡上への尾根が「ここまで来れるか」と言っているかのようにキツイ上りの先にうねっていた。
9・290m

10

S/G

11







↓ 















マタニ

石金山東尾根直下から
石金山頂上から
(10)からの展望
11
12
13
14
(8)先から延々つづくシダ
こんな背丈のシダでした。やっとシダ抜けした所
石金山
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辿ってきた尾根
(13)ピークからの眺め